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2016.02.08

不妊で超大切な男性の不妊検査


㊱

 

最近の男性不妊検査の流れを紹介します。初診では、問診のほか触診・視診も行われ、医師が性器の状態を調べます。精液検査は最も重要な基本検査ですが、初診で行う場合と2回目以降の検査で行う場合があります。

1     精液検査

もっとも基本的な検査です。クリニックで採取した精液、または持参した精液を精子計算盤にのせ、顕微鏡で観察して精子濃度や運動率を調べます。

 

2     視診・触診

精巣の大きさ(精巣容積)を計測したり、触診により精索静脈瘤などの有無を確認するほか、肛門からの触診による前立腺の腫大の有無の確認を行うこともあります。また、サーモグラフィで精巣の温度が高くなっていないかを調べ、精索静脈瘤の有無を調べたりもします。

 

3     モルモン検査

血液中のホルモン検査を行います。男性も脳下垂体から精巣での精子の産生を調整するFSH(卵胞刺激ホルモン)やLH(黄体化ホルモン)が出ています。また、精巣からはテストステロンという男性ホルモンが産生されています。精液所見が悪い場合は、これらのホルモン値からその原因を推測することも可能です。

 

4     精巣生検

無精子症の場合に行われる精巣の組織検査で、最近は「精巣内精子抽出法(TESE)」などとあわせて行うことが多くなっています。その際に精子があれば抽出して凍結保存の上、顕微授精に使います。

 

5     染色体検査・遺伝子検査

無精子症や重症の乏精子症の場合、血液を採取して染色体検査や遺伝子検査を行うことがあります。

 

※精巣炎とは・・・

精巣に細菌やウイルスが入っていて炎症が起こった状態で、一方の精巣だけ炎症を起こすケースが多い。成人しておたふくかぜにかかると、約2割が精巣炎を併発するといわれています。症状は高熱が出て精巣が腫れ、強い痛みがあり、無精子症や乏精子症などの原因になることも。なお、慢性の場合は精巣が腫れてしこりができたりしますが、痛みはありません。

 

※TESTとは・・・

局所もしくは全身麻酔の上、精巣を少し切開して精巣内の精子を採取する方法。TESEによる精子回収率は高いものの、精子の数自体が少ないことが多く、主に顕微授精に使われます。

 

※クルーガーテストとは・・・

精子の形態について調べる検査で、精液検査で確認できた精子を試薬で染色し、顕微鏡下で一つずつ診断します。WHOの精子正常形態率より基準が厳密で、検査結果は体外受精の受精率とよく相関するという報告もあります。