• 不妊の原因
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2016.01.28

妊娠しない理由”原因不明不妊”


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1     原因不明不妊とは

不妊検査をしても、不妊の原因になる異常が何も見つからない場合を原因不明不妊と呼び、不妊原因の10~20%を占めています。機能性不妊と呼ばれる場合もあります。しかし、どのような不妊検査をするかは病院によってかなり違います。たとえば、腹腔鏡検査をすると、それまでの検査ではわからなかった子宮内膜症や癒着が見つかることがよくあります。腹腔鏡検査をすれば原因不明不妊の率の10%を切るともいわれています。そのため、以前は腹腔鏡検査をして不妊原因を徹底的に調べることが多かったのですが、体外受精の普及により、腹腔鏡検査を行うことが少なくなりました。体外受精はほとんどの不妊原因に対して非常に有効的な治療なので、全身麻酔が必要な腹腔鏡をして原因をつきとめなくても、体外受精で妊娠すればよいという考え方です。こうした背景もあり、原因不明不妊の頻度は高くなっています。

 

2     検査ではわからない卵管のピックアップ障害

原因不明不妊のなかで大きな割合を占めていると考えられているのは、卵管のピックアップ障害です。卵巣から卵胞液とともに流れ出した卵子は、卵管采に捕捉され、卵管の中に運び込まれます。卵管が卵子をうまく取り込めない場合を、ピックアップ障害と呼びます。ところが、このピックアップ障害があるかどうかを調べる検査方法はないのです。腹腔鏡検査をしてもわかりません。もし、ピックアップ障害があると、タイミング指導や人工授精では妊娠できません。そのため、ある程度の期間、これらの治療を行っても妊娠しない場合には、体外受精へのステップアップを考える必要があるのです。一般の検査で問題がなかったとしても、精密検査をすると原因がわかることも少なくありません。原因不明不妊の原因ではないかと推定えいどkされる病態には次のようなものがあります。

  • 卵管のピックアップ障害
  • 軽度子宮内膜症
  • 軽度腹腔内癒着
  • 精子機能障害
  • 卵子の質が悪い
  • 受精障害
  • 内分泌異常
  • 免疫異常