• 男性の検査
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2016.02.16

不妊なら男性向け検査!”精液検査・精巣生検”


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1     精液検査とは?

2~3日以上(5日程度がベター)禁欲したのち、マスターベーションで採取した新鮮な精液を、20~30分放置して液化させたあと、顕微鏡で観察して精液の色や量、精子の濃度、運動率や奇形率、白血球の有無などを調べる検査です。このうち、最も重視されるのは、精液中の精子濃度と、運動している精子の率(運動率)です。一般に健康的な男性では、1ミリリットルの精液の中に6千万=1億個程度の精子数があり、そのうちの約50~80%以上が元気に運動しているとされています。運動率というのは、精液中の運動している精子の割合のことで、形が異常な精子の割合を奇形率といいます。これらの検査の結果、精液1ミリリットル中の精子数が1500万個以下は「乏精子症」、全く精子のいない場合は「無精子症」と診断されます。また、運動する精子が40%未満、または高速で直進する精子が32%未満の場合は「精子無力症」が疑われます。ただし、精子の減少や運動率の低下は、一時的な現象の場合もあります。睡眠不足や疲労、二日酔いや風邪の症状があるときなどに検査をすると、その可能性が高くなります。悪い結果が出た場合は、日を改めて体調のよいときにもう一度検査を受ける必要があります。

 

2     精巣生検とは?

精液検査と視診・触診の結果、「重度乏精子症」や「無精子症」と診断された場合は、精子を製造する精巣(睾丸)がどれだけ機能しているかを精巣組織の顕微鏡検査で調べる必要があります。その検査を精巣生検といい、泌尿器科や男性不妊に力を入れているクリニックで受けることができます。いぜんは精巣生検単独で行われていましたが、最近では「精巣内精子抽出法(TESE)」とセットで行われることが多くなっています。具体的には、精巣の一部を採取して組織検査をしつつ、もし精子が見つかれば冷凍保存して顕微授精に使用するというわけです。また、高度の造精機能障害による無精子症の場合には、それらの方法では精子の採取が難しいため、精巣表面を顕微鏡で観察しながら、精子のいそうな精細管を見つけて組織を採取する「顕微鏡下精巣内精子抽出法(MDTESE)を行います。これらの検査にかかる時間は1~2時間程度ですみます。もし、精子が見つからなかった場合でも、精子になる直前の後期精子細胞が見つかれば、顕微授精に使うことが可能です。