• 不妊治療
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2015.11.27

40代で「自然に妊娠をしたい」なんて不自然な話


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現代の女性は若々しく、年をとったことを感じさせないほど元気です。20代くらいにみえる40代の女性も珍しくはありません。女性の、美と若さに対する意識はとても高くなっていると感じます。

ですが、残念ながら体の中は若いときと同じようにはいきません。特に生殖に関する機能は明らかに年齢に差が出てきます。20代はホルモンバランスが整っていて排卵があり、毎月月経が起こります。子宮や卵巣の状態も比較的よく、、妊娠の障害となる要因はあまりありません(ただし個人差があります)。それが30代半ばになってくると、ホルモンの分泌が減っていきます。卵子は老化し、排卵が毎月あるとは限らなくなります。また、子宮や卵巣の病気も年齢とともに増加していきます。これらのことからわかるように、30代後半以降は20代より確実にし妊娠率が低下しているのです。

「自然に妊娠をしたい」と思っている方が多いと思います。しかし、「自然」にこだわるあまりに時間がかかり、なかなかその「自然」にがうまくいかないから焦ってクリニックにやってきてももう手遅れだということになりかねません。妊娠までの「プロセス」を気にするあまり、妊娠というゴールにたどり着けないまま妊娠できる期間を過ぎてしまうのはあまりに気の毒です。

何度も説明していますが、卵子は老化し、減少していきます。排卵誘発剤やホルモン剤は「衰えた機能を自然に近い状態に戻す」ために使うのです。妊娠できる機能が低下していく中、妊娠する体になるには、薬の力を利用するほうがむしろ自然です。だってそのままの体では「妊娠しないのが自然」なのですから・・・・

治療が進むにつれて、「自分は産めない体かもしれない・・・・」と感じることもあるでしょう。それを認めたくないのかもしれません。でも、自分の体にウソはついてはいけません。「忙しかっただけ」「ただ体調が悪かっただけ」「たまたまタイミングが合わなかっただけ」と、妊娠しない理由を探したって仕方がないのです。それよりも「自分が妊娠しづらくなっている」と自覚しましょう。誰でも年を重ねれば妊娠率は低下します。別に特殊なことではありません。必要以上に落ち込んだり悩んだりする必要はないのです。「自然の状態に戻すために薬を利用する」ということをポジティブにとらえるようになれるといいと思います。この原理が腑に落ちると、ステップアップ治療も納得しながら進められるからです。